2022-08-23

東北の缶詰に教えてもらったこと。

8月10日に発生した、旦過市場での2度目の大規模火災。
現時点でまだ寄付金受付の窓口情報なども発表されていないので、この場で取り上げるべきか迷いましたが、北九州を拠点にして活動している以上、避けては通れない話題です。
取材をさせてもらったお店もあるし、個人的に訪れたお店もあります。
奇跡的に災害を免れたお店も、いつもと違う市場の惨状に心を痛めながら営業していることでしょう。

お店によってそれぞれ事情もあるでしょうし、「頑張って」なんて軽々しく言えるはずもありませんが、旦過市場がどう復興に向かっていくのかを見守り、できる限りのことはしたい・・・私も、そう思っている大勢の市民の一人です。

深夜まで営業していた「もりしたフルーツ」。飲んだ後はいつもこの店のスイーツで締めていました。

なので旦過市場のニュースには過敏に反応する今日この頃。
「エフコープ生活協同組合」が旦過にある小倉の郷土料理「ぬかみそ炊き」を製造販売している「ふじた」の商品を販売し、売り上げの一部を寄付する話とか、

北九州のサッカーチーム「ギラヴァンツ北九州」がホーム戦での募金箱の設置や応援Tシャツの販売、収益の一部を寄付とか、「少しでも力になりたい」という気持ちが伝わるニュースを目にしていますが、その中でひとつ気になる話題がありました。

宮城県にある水産加工会社が、旦過市場のために自社の缶詰を使って、義援金集めに奔走してくれているというのです。(ネタ元は経堂経済新聞。https://kyodo.keizai.biz/headline/525/)

記事には、1回目の火災時の支援の話が載っていましたが、2回目の被害となった今回も、1回目同様、自社の缶詰の売り上げを義援金として寄付するチャリティー活動を行ってくれたとのこと(8/18~20の3日間。前回の3倍用意したけれど完売したそうです!)
なぜ遠く離れた東北の会社が北九州のために…?という問いの答えは「震災後の大変なとき、ものすごく力になってくれたのは北九州の人たちだった」というのです。

北九州はよく「修羅の国」と言われ(また市民が自虐的に自ら言うこともあり)ますが、本当は違うのに、、とよく思います。かつてロケットランチャーが発見されたり(うちの近くでしたが)、前にブログで書いたようなド派手な衣装が印象的な成人式が開催されたりして(でも派手な衣装をきているだけ)、そういうイメージが定着してしまったのかもしれませんけど、長年住んでて「引っ越したいほど怖い」なんて思ったことありません。

それよりも、遠く離れた東北のために、人知れず力になっている北九州市民の人情味あふれる実話とか、物価の安さが政令指定都市の中で1位とか、「日本子育て支援大賞」を受賞したことがあるとか(これは最近、明石市市長のツイートのおかげで北九州市は思わぬとばっちりにあったようですが)、食べ物は美味しいし、海も山も街から近いとか、もっと他にもいっぱいありますけど、住んでいる人が前向きになって自信が持てるような事実を積極的に伝えていくべきじゃないか・・・。
などと、末端ではありますが表現・発信できる身として、最近強く思うのです。

近い将来「2回も悲劇に見舞われたけど、街のシンボルが復活して賑わいが戻って、すごいね北九州」と発信できる日が、待ち遠しいです。

(谷口)

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