飲み会で心に刺さった話
最近はコロナでご無沙汰になっていた「飲み会」もじわじわと復活し、久しぶりの方と会う機会が増えてきました。先日、かれこれ10年以上は続いている、「異業種交流会のようなもの」に参加しました。
「何か新規案件を獲得できたら!」「新しい人脈が欲しい!」というようなガツガツした異業種交流会ではありません。メンバーは、大先輩であるコピーライターのIさんが、仕事で知り合った人の中で、気の合いそうな人、面白そうな人だ、と思って声をかけた人たち。
職種も肩書きも全く異なる面々ですが、いつしか気兼ねなく盃を交わす飲み仲間となり、時には飲みに行くだけでなく、「大人の遠足」と称して遠出も楽しむ集まりです。
Iさんに誘われ、初めて参加する人もいるため、この会では参加者全員が必ず自己紹介を兼ねた「1分間スピーチ」をするルールがあります。
大学生10人にインタビューしたら「国力の弱い日本にいてもかつてのバブル景気は味わえないので、海外でビジネスをしたい」と話した学生がいたとか、幼少期、都会から若松に転校したら同級生にいじめられ、洞海湾に落とされたけど、当時の汚れた海水を飲んでも大丈夫だった話とか、バラエティーに富んだ内容でしたが、今回聞いたスピーチの中で、個人的に刺さった話がありました。
ある病院の事務部長の話です。
「北九州は政令指定都市の中で、人口10万人あたりの医療機関数は病院が3位、一般診療所が4位。病床数は病院、一般診療所と共に2位と、とても医療環境がいいのをご存知ですか?それに加え、119番した時、病院へ救急搬送する時間もかなり早く、政令指定都市ではトップクラス。また全国に先駆け、患者の状態に応じた救急医療体制を整備し、小児救急医療や命に関わる重篤な場合も23時間365日対応できる総合病院が市内に2つもあり、市民にとってはとてもありがたい医療体制が敷かれているんですよ」という内容でした。また、各病院は横の連携が取れており、より専門的な医者がいる病院に担当してもらっているなど、医療関係者にしかわからない事情なども教えてくれました。
車の渋滞、病床不足などの不安を抱える大都市よりも、道が整備され、病床も十分に確保されているのが北九州市の強み。長年住んでいますが、当たり前に受けていた医療サービスが他地域に比べて高水準だったとは・・・驚きでした。
この話を聞いていた大学の先生が「私も去年、北九州市から他県に引っ越して、北九州の医療体制の手厚さを痛感しているところです。今いる地域は近くに病院も少なく、診療してもらうのもひと苦労。妻は沖縄出身ですが、すでに北九州に戻りたいと言っています」と話していました。北九州に長く住んでいるので、外から見る我が街の話は、とても新鮮です。
それにしても。自己紹介をしつつ、自分の専門分野をからめ、ためになる話をしてくれるメンバーの「語る力」には毎度感動しかありません。素晴らしいスピーチを聞く一方で、己の話下手をどうにかしたいと、毎回自己嫌悪に陥るばかり・・・。まずはこのブログで石原さんが紹介していた本を読んでみようと思います。(谷口)
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