2023-05-13

北九州の淡彩画家・故西川幸夫さんが描いた紫川

北九州市に生まれ育ち、デッサンを軸に淡い色彩で描く「淡彩画」の画家・講師として活躍した故西川幸夫さん。
福岡県、山口県で10カ所ほど絵画教室を主宰し、100人以上の生徒さんをお持ちでした。

日本、韓国、ヨーロッパなどを旅して歩き、数多くの風景画を作成。画集「北九州101景」「寅さんが旅した風景」「清張紀行101景」など画集も数多く出版されています。
病気療養のなか、昨年8月に他界されました。

現在、北九州市立水環境館で、西川さんの最後の作品となった紫川の原画展が開催されています。入場無料、どなたでもふらりと立ち寄って鑑賞できます。
西日本新聞北九州・京築版に連載された「今どき紫川紀行」(昨年4月~今年3月)の原画(一部複写)22点。紫川流域のさまざまな風景が、エッセ―と共に展示されています。

原画展を記念して、4月30日にはトークライブが行われました。
絵を大きなスクリーンに映しながら、エッセーを担当した私が取材裏話を、西川さんが主宰していた淡彩画教室の方々が思い出話を披露。
フルート演奏やシンギングボウル演奏も交え、美しい音色に癒されました。
会場は満席となり、皆さんと思いを一つにできたような、温かいつながりを感じるイベントでした。

6月11日(日)13時~14時には、朗読会も行われます。
新聞記事として書いた文章なので、少し読みやすくアレンジを加え、朗読グループ「おとうぎぞうし」の皆さんが朗読します。
私も参加させていただき、連載を振り返りながら言葉の響きを楽しみたいと思います。

西川さんの淡彩画は、スケッチから完成まで1時間程度で仕上げると聞きました。
旅先の景色を表現できるように、スピードを重視したそうです。
速く描くためには、構成力やデッサン力が不可欠。
文章においても、人に見せられるものを短時間で仕上げるのは至難の業です。
改めて、西川さんのすごさを感じました。

淡彩画は、凛とした線の美しさ、臨場感のあるみずみずしいタッチが魅力です。
ぜひこの機会にご覧ください。

■淡彩画家 西川幸夫 原画展「紫川流域紀行」
 2023年4月17日(月)~6月16日(金)
 北九州市立水環境館
 10:00~19:00・火曜休館
 入場無料

(神田)

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