2024-08-22

機内時間の過ごしかた

熊本の西、有明海に浮かぶ天草諸島。
子どもの頃、7年ほど住んだことがある思い出の地で、
1年に1度はお墓参りに行くことにしています。

北九州から天草までは、新幹線や鉄道、バス、レンタカーなどさまざまな移動手段がありますが、
今年の夏は、福岡空港からAMX(天草エアライン)を利用することにしました。
福岡から天草便は1日3往復、天草下島にある空港まで約40分のフライトです。

小倉から熊本は新幹線で約70分、熊本市内から目的地の天草下島までは一般道で約2時間。以前より道路事情は良くなってきていると思うのですが、帰省・観光客が多い時期は本当に所要時間が読めません。片側1車線の道路でトラブル時に迂回できずに立ち往生したことが何度もあります。
私は昔から乗り物に乗るのが好きで、好んでフェリーや寝台列車にも乗ってきましたが、家族連れで移動するようになってからは、できるだけ速く移動できる手段を取るようになりました。
さらに今年の8月は猛暑で、少しでも体力を温存したかったのです(特に親が)。


搭乗機は愛称「みぞか号」。座席数48席で親子イルカがデザインされています。
両翼についたプロペラを回す「ターボプロップエンジン」が特徴だとか。
小ぢんまりした機内にCAさんが1人搭乗されていて、非常用安全設備などの説明をしてくれます。
離陸時はいつもドキドキしてしまうのですが、ふわっと宙に浮きあがる感覚でした。
小さくて軽い機体だから、地面から浮くための力が小さいということでしょうか。

フル回転しているプロペラ。(飛行機って何で飛べるんだろう)と素朴な疑問がわいてきます


さて、40分のフライト時間。
今回は子どもと一緒に座席前方のポケットにある機内誌を読むことにしました。
AMXの機内誌は、クリアファイルにコピー用紙がファイリングされたシンプルなもの。例えば飲食店のメニューなどにありそうな形のものなのです。
内容はフライトルートに、CAさんがおすすめする天草の飲食店、機長のエッセイ、子ども向けぬり絵など盛りだくさん。しかも、1ページ1ページに手描きのイラストがあったり、おそらくスタッフの方が撮ったお料理の写真などがレイアウトされていて、とても温かい雰囲気なのです。
さすがに持ち帰ることはできませんが、クリアファイルなら季節ごとにページを入れ替えたりできる実用性もあり。利用するたびに、ひそかに楽しみにしています。

今回はおすすめのお店を読み込み「お昼ごはんのお店はここにしよう!」と意見が一致。おかげさまで、本渡バスセンター近くのお店でランチを楽しむことができました。店内のいけすから上がったばかりの活魚の刺身のほか、天草らしいアオサや天然塩を使ったメニューもありました。
余談ですが、天草市の新和地域ではホンマグロを養殖しているそうです。今回初めて食べてみましたが、甘みや風味を強く感じました!

旅先での飲食店探しはついついスマホ検索に頼ることが多く、画面を見ながらさまざまな口コミを比較するような形になりがちですが、時には子どもと一緒に料理写真を眺めたりしながらお店を選ぶのもいいものですね。
何より、機内で過ごす時間がとても楽しいものになりました。


(石原有美子)

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